横断測量データ

横断測量データは、横断データ(左右岸のxy座標)と、 断面データ(左岸からの距離と河床高)からなるファイル形式です。

iRIC では、河川測量データは以下の2つの形式でインポートできます。

  • 河川測量ファイル (*.riv)
  • 国土交通省 河川定期縦横断データ

それぞれのフォーマットについて以下に説明します。

横断測量ファイル(*.riv)

概要

横断測量ファイル(*.riv)は、横断データ(左右岸のxy座標)と、 断面データ(左岸からの距離と河床高)からなるファイル形式です。

横断測量ファイルはアスキー形式です。構造と概念を 図 478図 479 に示します。

  • 断面名、x座標値などの入力値の区切り文字は、半角スペース、タブ文字、 改行文字となります。正しく区切られている場合、 iRIC で自動的に値が認識されます。

  • "#survey" 行以降が横断データとして認識されます。

    • 横断データは、1行について1断面の情報からなります。
    • データ行:(断面名)(左岸x座標値)(左岸y座標値)(右岸x座標値)(右岸y座標値)
  • "#x-section" 行以降が断面データ(ヘッダ行、データ行から構成)として認識されます。

    • ヘッダ行:(断面名)(断面座標数)(指標1)(指標2)(指標3)(指標4)

    指標1~4は、断面座標の何番目の点かを整数(先頭が1)で指定します。指標1より前、 指標4より後のデータは捨てられ、指標1で指定した点が左岸、指標4で指定した点が 右岸に再設定されます。 また、指標2, 指標3で指定された点には格子の分割点が自動的に設定されます。 河川中心点は指標2と指標3の中点に設定されます。

    指標データは省略可能です。指標データを省略した場合には、断面座標データがすべて 読み込まれ、断面座標データの最初の点が左岸、最後の点が右岸となります。 河川中心点は左岸と右岸の中点に設定されます。 なお、指標データがすべての断面に設定されていなかった場合、 全断面の指標データが無視されます。

    • データ行:(左岸からの距離)(河床高)・・・以降、断面座標数分繰り返してください。 1行に5点まで「左岸からの距離」と「河床高」の断面座標の組が記述できます。
../_images/riv_structure.png

図 478 横断測量ファイルの構造

../_images/riv_concept.png

図 479 横断測量ファイルデータの概念

図 479 は河川測量ファイルデータの概念を 表したものであり、iRICでは指標データの4つの丸印は表示されません。

iRIC の横断面ウィンドウで表示される横断方向の座標は 以下のように変換されたものであり、 河川測量ファイルの断面データにおける「左岸からの距離」とは異なります。

  • 横断データと断面データから河川中心点の座標を求める。
  • 河川中心点からの横断線上の距離を求める。

河川中心線インポート用 CSV ファイル

横断測量データをインポートする際は、河川中心線を CSV ファイルからインポートすることが できます。CSV ファイルのフォーマットについては、 点データCSVファイル (*.csv) を参照してください。

国土交通省 河川定期縦横断データ

概要

以下の2種類のファイルを準備します。

  • 横断測線の平面位置データ (19座標系のみ)
  • 横断面形状データ (国土交通省フォーマット)

それぞれのフォーマットは以下の通りです。

横断測線の平面位置データ (19座標系のみ)

横断測線の位置は左右岸の基準点座標から構成されます。基準点座標は19系座標で指定する必要があります。

19座標系は以下を参照ください。

https://www.gsi.go.jp/sokuchikijun/jpc.html

以下の列から構成される CSV ファイルです。

  • KP: 海からの距離
  • LX: 左岸のX座標(北向きが正)
  • LY: 左岸のY座標(東向きが正)
  • RX: 右岸のX座標(北向きが正)
  • RY: 右岸のY座標(東向きが正)

データファイル例を リスト 15 に示します。

リスト 15 平面における断面位置 例
KP,LX,LY,RX,RY
137.0,-30014.658 ,-5806.715 ,-29777.485 ,-5770.361
137.5,-30112.423 ,-5339.822 ,-29788.809 ,-5308.140

横断面形状データ (国土交通省フォーマット)

横断面形状データは、国土交通省が平成20年に「河川定期縦横断データ作成ガイドライン 」 で指定したフォーマットに準拠しています。データフォーマットは、「河川定期縦横断データ作成ガイドライン」の 13, 14 ページを参照ください。

https://www.mlit.go.jp/river/shishin_guideline/kasen/gis/pdf_docs/juoudan/guideline0805.pdf

iRIC では、構造物フラグが 0 (構造物なし) の断面データにのみ対応しています。

データファイル例を リスト 16 に示します。

リスト 16 断面の横断形状 例
137.000,0.000,67.953,76.607,64.189,72.213,130,0.000,0.000,0.000,0.000,0,20100127,8101030001,石狩川水系,石狩川,
0,-193.860,68.900,
0,0.000,67.953,
0,310.430,76.220,

注釈

  • 横断測量データは各河川の管理者(河川事務所)で保管されています。
  • 横断測線の平面位置データ (19座標系のみ)について - 横断測線の平面位置データ (19座標系のみ)は、上記「河川定期縦横断データ作成ガイドライン」で規定されていないため、管理者ごとにデータ・フォーマットが異なる場合があります。
  • 横断形状データについて - 平成20年以降、上記「河川定期縦横断データ作成ガイドライン」に準拠して作成されているはずです。 - ただし平成20年以前の横断測量データは管理者ごとにフォーマットが異なる場合があります。

インポート時のエラーメッセージについて

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